地域支援・医薬品供給対応体制加算とは

新人薬剤師のお役立ち

はじめに

地域支援・医薬品供給対応体制加算とは2026年6月からはじまった加算の1つで、地域住民が安心して薬局を利用できるよう、地域医療を支える体制を整えている薬局を評価する加算です。

イメージとしては今まであった後発医薬品調剤体制加算と地域支援体制加算を合わせて1つの加算にしたものです。

地域支援・医薬品供給対応体制加算の種類

5種類の区分に分けられていて調剤基本料の1を算定しているかどうかやクリアした算定要件の数に応じて区分が変わります。

区分点数
地域支援体制加算・医薬品供給体制加算127点
地域支援体制加算・医薬品供給体制加算259点
地域支援体制加算・医薬品供給体制加算367点
地域支援体制加算・医薬品供給体制加算437点
地域支援体制加算・医薬品供給体制加算559点

処方箋1受付ごとに毎回こちらの点数がとれるので算定できると薬局の売上が大幅に上がります。

各区分の概要

【地域支援体制加算・医薬品供給体制加算1】

こちらはいままでの後発医薬品調剤体制加算に近い内容となっております。

今までは後発医薬品の使用率によって3段階で点数が上がったり下がったりしていましたが、今回からは後発医薬品使用率が85%以上あるかないかの2択になります。

【地域支援体制加算・医薬品供給体制加算2】

こちらは今までの地域支援体制加算の1の代わりの点数のような感じです。

【地域支援体制加算・医薬品供給体制加算3】

こちらは今までの地域支援体制加算の2の代わりの点数のような感じです。

【地域支援体制加算・医薬品供給体制加算4】

こちらは今までの地域支援体制加算の3の代わりの点数のような感じです。

【地域支援体制加算・医薬品供給体制加算5】

こちらは今までの地域支援体制加算の4の代わりの点数のような感じです。

それぞれの加算のハードルが少し高くなっているのでそれぞれのクリアすべき要件をまとめてみます。

地域支援体制加算・医薬品供給体制加算1(27点)の算定要件

・調剤基本料B以外の薬局であること。これは調剤基本料の届出を行っていれば大丈夫です。

・後発医薬品の使用率が3か月平均で85%以上あること。そして後発医薬品の使用を積極的におこなっていることを薬局の内外に掲示していること。

・計画的な在庫管理を行うこと。これは卸に対して時間外の急配達や頻回配達をしないようにしましょうという意味だと思います。回数の制限等はいまのところないようです。

・他の薬局に医薬品を分譲したことがあること。こちらは系列店への分譲はカウントされません。譲渡証は2年保存です。

・供給が不安定や医薬品を必要とする患者さんが来局した場合に調剤可能な薬局を案内したり処方医に内容変更の相談を行う。こちらはほぼ通常常務だと思うので普通にやればOKです。

・重要供給確保医薬品を一か月分程度備蓄するよう努めること。これは努めましょう。

・過度は値引き交渉を慎むこと。原則単品単価交渉を行う。こちらも普通にしていれば大丈夫です。

・過度な返品を慎むこと。慎みましょう。

・地域の医療機関や保険薬局などと医薬品の品目の情報共有について事前にとりきめておくことが望ましい。連携をとれるようにしておきましょうとのことです。

このような内容で地域支援・医薬品供給対応体制加算1は算定できるので『後発使用率85%』と『医薬品の分譲』をクリアできれば難しくないと思います。

地域支援体制加算・医薬品供給体制加算2(59点)の算定要件

こちらは地域支援・医薬品供給対応体制加算1の要件を満たしていて調剤基本料1を算定している薬局であることが必要になります。

地域医療への貢献にかかる十分な体制を有していること。こちらは地域支援・医薬品供給対応体制加算2~5すべてに共通しているので後述します。

・下記9項目のうち①を含む3項目以上をクリアすること(1年間で行う必要あり)

※注意点として⑨の連携会議は処方箋受付回数によらず1回以上でクリアですが、他の①~⑧のもは処方箋受付回数1万回あたりの回数です。つまり①の20回というのは処方箋受付回数が1万回以下であれば20回でクリアですが処方箋受付回数が年間12000回だった場合は1.2倍の20回×1.2の22回必要ということになります。

①服薬管理指導料1のイと2のイを合計20回以上算定する(いままでのかかりつけ薬剤師指導料のことです)

②時間外加算もしくは夜間休日等加算を40回以上算定

③麻薬の調剤を1回以上行う

④調剤時残薬調整加算や薬学的有害事象等防止加算を合計20回以上算定する

⑤外来服薬支援1を1回以上算定

⑥在宅患者への指導料を24回以上。※オンライン服薬指導や単一建物1人以外はカウントできない。

⑦服薬情報提供料の算定を30回以上。かかりつけ等で算定できない場合も同じ業務を行えばカウント可

⑧在宅業務の小児特定加算を1回以上

⑨認定薬剤師が多職種と連携会議に1回以上出席

かんたんではないですが、根気よくがんばれば無理なハードルではないと思います。

地域支援体制加算・医薬品供給体制加算3(67点)の算定要件

こちらは地域支援・医薬品供給対応体制加算1をクリアしていて調剤基本料1を算定している薬局が算定可能です。

地域支援・医薬品供給対応体制加算2でクリアするべきものは9項目のうち3つ以上でしたが、9項目のうち①を含む7項目以上クリアすると算定できるようになります。

①服薬管理指導料1のイと2のイを合計20回以上算定する(いままでのかかりつけ薬剤師指導料のことです)

②時間外加算もしくは夜間休日等加算を40回以上算定

③麻薬の調剤を1回以上行う

④調剤時残薬調整加算や薬学的有害事象等防止加算を合計20回以上算定する

⑤外来服薬支援1を1回以上算定

⑥在宅患者への指導料を24回以上。※オンライン服薬指導や単一建物1人以外はカウントできない。

⑦服薬情報提供料の算定を30回以上。かかりつけ等で算定できない場合も同じ業務を行えばカウント可

⑧在宅業務の小児特定加算を1回以上

⑨認定薬剤師が多職種と連携会議に1回以上出席

なかなか厳しいハードルですね。

地域支援体制加算・医薬品供給体制加算4(37点)の算定要件

地域支援・医薬品供給対応体制加算1の算定要件をみたしていて調剤基本料が1かB以外であることが条件です。

下記9項目のうち①②を含む3項目以上クリアで算定できるようになります。

①服薬管理指導料1のイや2のイを合計40回以上算定する。

②在宅患者への指導料を24回以上。※オンライン服薬指導や単一建物1人以外はカウントできない。

③時間外加算もしくは夜間休日等加算を400回以上算定

④麻薬の調剤を10回以上行う

⑤調剤時残薬調整加算や薬学的有害事象等防止加算を合計40回以上算定する

⑥外来服薬支援1を12回以上算定

⑦服薬情報提供料の算定を60回以上。かかりつけ等で算定できない場合も同じ業務を行えばカウント可

⑧在宅業務の小児特定加算を1回以上

⑨認定薬剤師が多職種と連携会議に5回以上出席

なかなかハードルが高くなっております。

地域支援体制加算・医薬品供給体制加算5(59点)の算定要件

基本は地域支援・医薬品供給対応体制加算4と同じですが9項目のうち①②を含む7項目以上クリアで算定できます。

①服薬管理指導料1のイや2のイを合計40回以上算定する。

②在宅患者への指導料を24回以上。※オンライン服薬指導や単一建物1人以外はカウントできない。

③時間外加算もしくは夜間休日等加算を400回以上算定

④麻薬の調剤を10回以上行う

⑤調剤時残薬調整加算や薬学的有害事象等防止加算を合計40回以上算定する

⑥外来服薬支援1を12回以上算定

⑦服薬情報提供料の算定を60回以上。かかりつけ等で算定できない場合も同じ業務を行えばカウント可

⑧在宅業務の小児特定加算を1回以上

⑨認定薬剤師が多職種と連携会議に5回以上出席

とても難しい条件になっております。

地域医療への貢献にかかる十分な体制について

下記の地域医療への貢献にかかる十分な体制は地域支援・医薬品供給対応体制加算2~5を算定する場合は必須の条件となっております。

・品目数1200以上を備蓄する

・他の薬局へ在庫の共有、医薬品の融通を行っている

・医薬品の情報を随時提供できる

・麻薬小売業の免許を取得している

・医療材料、衛生材料を取り扱っている

・令和8年6月以降に開局する場合は調剤室の面積が16㎡以上ある

・平日8時間以上かつ土日も一定時間以上開局していて週45時間以上開局している

・休日や夜間も調剤や在宅業務ができる体制を有している自薬局のみもしくは近隣の薬局と連携可

・初回処方箋受付時に時間外にもつながる連絡先を提供し電話等で質問に答えられる体制を整えておく

・時間外の連絡先を薬局の外にも掲示しておく

・地域の行政機関や薬剤師会を通して時間外も対応できることを周知する

・患者や家族に同意をとったうえ訪問指導の結果を医師、看護師等に情報共有する

・ケアマネや地域包括支援センターと連携する

・在宅業務を年間24回以上行う。※オンライン服薬指導は除く

・厚生局に在宅患者訪問薬剤管理指導料を行うことをとどけておく

・薬局の内側外側に在宅対応できる薬局であることを掲示する

・PMDAメディナビへ登録し医薬品の情報を薬剤師当に周知している

薬局機能情報提供制度(ナビィ)でプレアボイド事例の把握・収集に関する取り組みの有無を「有」として一年に1回は都道府県に届出を行っている。※これを忘れやすいので注意。

・副作用報告にかかる手順書を作成し、報告実施の体制をつくっておく

・厚生局に服薬管理指導料の注1に規定する服薬管理指導料を行う届出をおこなっている(かかりつけ)

・薬歴をしっかり作成し処方薬以外の情報も管理している

・管理薬剤師が該当薬局に1年以上在籍していて保険薬剤師として5年以上の勤務経験があり、週に31時間以上勤務している

・調剤従事者の質を高めるために研修実施計画を作成し、研修を実施している。そして定期的に外部の学術研修に参加する

・患者のプライバシーに配慮してパーテーション等を設置する。

・要指導医薬品、一般用医薬品48薬効群を販売できるようにしておく

・健康情報拠点として健康相談等をおこなう

・緊急避妊薬の研修をうけて緊急避妊薬を備蓄し調剤または販売できるようにしておく

・敷地内を禁煙とし、たばこ類を販売していない

セルフメディケーション機器を3つ以上おいておく※体重計、体組成計、体温計、血圧測定器、握力系、パルスオキシメータ、骨密度測定器※今回から新しく追加になった要件です

・未承認の試薬や検査サービスを販売していない。

おわりに

地域医療の貢献として行うもののうちプレアボイド報告が忘れがちなので注意しましょう。

一般用医薬品を48薬効群おいてセルフメディケーション機器も3機能以上(多機能体重計で機能が重複している場合は1つの機器で2つ分とすることができるようです)おいて在宅を行えばなんとか算定できると思います。

がんばりましょう

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