はじめに
持続性GLP-1受容体作動薬の注射剤の品薄にお悩みの薬局関係者は多いと思います。
私もどうしようか悩んで調べたので、この記事では代替品による切り替え方法をご紹介させていただきます。
代替案(メーカー推奨案)
トルリシティ皮下注→リベルサス錠
2023年10月にメーカー確認済です。
切り替え方法(メーカー推奨方法)
トルリシティ皮下注は効果が1週間持続するので、最後に使用した日の1週間後からリベルサス錠の内服を開始します。
リベルサス錠への切り替え時の用量は処方医判断にはなりますが、維持量の7mgではなく3mgからの使用が推奨のようです。(メーカー確認済)
リベルサス錠について(使用方法、注意点など)
リベルサス錠は経口GLP-1作動薬に分類されます。
注射剤として使用されていた成分を内服できるように試行錯誤して開発されたものなので吸収が悪いというデメリットがあります。
吸収の悪さは服用方法を注意することによって安定した効果を得ることができます。
【規格】
3mg、7mg、14mgがあります。
【服用方法】
初期用量:1日1回3mg
維持用量:1日1回7mg(3mgを4週間以上使用してから増量する必要あり)
効果不十分時の量:1日1回14mg(7mgを4週間以上使用して効果不十分な場合に増量可)
【注意点】
1日の最初の食事または飲水の前(最低30分以上前)に服用する必要がある。
用法としては起床時がよい。
服用する時の水の量は120ml以下にする必要がある。(吸収低下を防ぐため)
服用後30分は飲食および他の経口薬の摂取を避ける。(吸収低下を防ぐため)
薬のシートはできるだけミシン目以外で切らない。(防湿のため)
おわりに
薬の流通が滞っていて大変な時代ですが、適切な代替案を患者さんや処方医にお伝えして治療の質を保てるよう頑張っていきましょう。
ちなみにトルリシティ皮下注からビクトーザへ変更する際も1週間の間隔をあけてビクトーザ初期量から使用できるようですが、ビクトーザも品薄になる可能性があり、現在使用している方が使用できなくなることを避ける為にリベルサス錠への変更が推奨されているようです。
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