薬剤調製料とは

新人薬剤師のお役立ち

はじめに

薬剤調製料とは、薬を調剤したらとれる点数のことです。

処方箋上に内服薬が2剤あれば2回算定できるようなイメージで大丈夫です。

例)

アムロジピン錠5mg1錠 朝食後 14日分

ブロチゾラム錠0.25mg1錠 就寝前 14日分

であれば2剤あるので

薬剤調製料[内服薬]の24点を2つ算定できます。

薬剤調製料を考えるうえでは「剤」について知っておく必要があります。

「剤」がわからないよー。という方は「剤とは(数え方など)」の記事から読んでみて下さい。

5分程度で読めると思います。

薬剤調製料の種類

薬剤調製料は薬の種類によって算定できる点数調剤あたりに算定できる回数が異なるので記載しておきます。

ここでの1調剤とは1処方箋受付回数と同じ意味と思ってもらって大丈夫です。

薬剤調製料[内服薬](24点):1調剤に3回まで

薬剤調製料[内服用滴剤](10点):1調剤に1回まで

薬剤調製料[頓服薬](21点):1調剤に1回まで

薬剤調製料[浸煎薬](190点):1調剤に内服薬、湯薬と合計で3回まで

薬剤調製料[湯薬](日数により点数異なる※1:1調剤に内服薬、浸煎薬と合計で3回まで

※1 7日以下は190点、8日以上28日以下の分は10点ずつ追加、29日以上は400点

湯薬の処方日数点数
7日以下190
8日200
9日210
10日220
11日230
12日240
13日250
14日260
15日270
16日280
17日290
18日300
19日310
20日320
21日330
22日340
23日350
24日360
25日370
26日380
27日390
28日400
29日以上400

薬剤調製料[外用薬]:1調剤に3回まで

薬剤調製料[注射剤]:1調剤に1回

※浸煎薬と湯薬の違いが気になる方はこちらの記事を読んでみて下さい「浸煎薬と湯薬の違い」3分程度で読めると思います。

注意点

薬剤調製料[内服薬]は1調剤につき3回まで算定できるとなっています。

服用タイミングが同じであれば投与日数が別でも1剤扱いです。

例)

レバミピド錠 3錠 毎食後 14日分

ベタヒスチン錠 3錠 毎食後 7日分

これは薬剤調製料[内服薬]を何回算定できるでしょうか?

A.薬剤調製料[内服薬]24点を1回算定できる。

解説.日数が異なるので別の薬袋に入れることになりますが、服用タイミングが同じなので1剤として扱ため薬剤調製料[内服薬]24点は2回算定ではなく1回のみの算定となります。

薬剤調製料[内服用滴剤][頓用薬]は1調剤につき各1回まで算定できます。

また、用法が頓用だとしても浸煎薬、湯薬、外用薬の場合は薬剤調製料[頓用薬]ではなく、それぞれ薬剤調製料[浸煎薬]、[湯薬]、[外用薬]で算定します。

薬剤調製料[内服薬]、[浸煎薬]、[湯薬]は1調剤につき合計で3回までの算定です。

高い点数の方を選んで問題ありません。

例題

薬剤調製料の何を何回算定できるかの例題です。

例題1

A錠 分3 毎食後 14日分

B錠 分3 毎食直後 14日分

答え↓

薬剤調製料[内服薬]24点×1

解説:1剤扱いの為1回のみ算定

例題2

A錠 分3 毎食後 14日分

B錠 分3 毎食後 7日分

答え↓

薬剤調製料[内服薬]24点×1

解説:日数異なるが服用タイミング同じなので1剤扱いとなり1回のみ算定

例題3

A錠 分3 毎食後 14日分

Bシロップ 分3 毎食後 14日分

答え↓

薬剤調製料[内服薬]24点×2

解説:2剤の為2回算定できる。(錠剤とシロップを混ぜていない場合にかぎる)

例題4

A錠 分1 朝食後 14日分

B錠 分2 朝夕食後 14日分

C錠 分3 毎食後 14日分

D錠 分1 就寝前 14日分

答え↓

薬剤調製料[内服薬]24点×3

解説:4剤あるが1調剤で薬剤調製料[内服薬]を算定できる上限が3回の為

例題5

A錠 分1 朝食後 14日分

B錠 分1 夕食後 14日分

D煎薬 分1 夕食前 14日分

E湯薬 分3 毎食前 14日分

答え↓

薬剤調製料[内服薬]、[浸煎薬]、[湯薬]のうち合計で3つまで算定可能。

薬剤調製料[内服薬]24点+[浸煎薬]190点+[湯薬]260点のような感じです。

例題6

A錠 疼痛時

B錠 不眠時

答え↓

薬剤調製料[頓用薬]21点×1

解説:薬剤調製料[頓用薬]は1調剤につき1回のみの算定なので2回はとれません。

おわりに

なんとなくお分かりいただけたでしょうか?

実際の現場ではパソコンが自動で算定してくれるので大丈夫なのですが、知っておいたほうが「この子できる!」と思ってもらえると思います。

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