在宅(居宅)の点数をとれる施設ととれない施設について

新人薬剤師のお役立ち

はじめに

訪問指示のある処方箋を受けて本人に薬を届けて報告書を提出するととれる点数の在宅患者訪問薬剤管理指導料居宅療養管理指導費があります。

この点数は届ける施設によってとれる場合と取れない場合があるのでまとめてみました。

在宅患者訪問薬剤管理指導料と居宅療養管理指導費の違い

在宅患者訪問薬剤管理指導料介護保険無しの場合に算定

居宅療養管理指導費介護保険有りの場合に算定

とれるかどうかの判断基準

とれるかどうかの判断基準は、その施設に医師または薬剤師の配置義務があるかどうかです。

医師または薬剤師の配置義務ありの施設は算定できません。

医師または薬剤師の配置義務なしの施設は算定できます。

高齢者のいる施設の種類

医師薬剤師の配置義務なし(算定できる)医師薬剤師の配置義務あり(算定できない)
有料老人ホーム特別養護老人ホーム
軽費老人ホームB軽費老人ホームA
軽費老人ホームC老人保健施設(老健)
高齢者専用賃貸住宅(高専賃)養護老人ホーム※末期がん患者は算定できる
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
認知症高齢者グループホーム

それぞれの施設の特徴

有料老人ホームとは:高齢者が安心して生活できるように、食事、介護、家事、健康管理などのサービスをニーズに応じて提供してくれる施設

軽費老人ホームA:比較的安価で入居でき。最低限のサービスを受けられる。身の回りのことは自分でできるが身体機能の低下により完全自立生活は難しい方が入居する。Aは食事がつく。

軽費老人ホームB:比較的安価で入居でき。最低限のサービスを受けられる。身の回りのことは自分でできるが身体機能の低下により完全自立生活は難しい方が入居する。Aとの違いは食事がつかないことで自炊できる方はBに入居するようなかたち。食事が付かないのでAよりも費用が安い。

軽費老人ホームC:ケアハウスのこと。全室個室でバリアフリーになっている。現在あるAとBも順次Cに建て替えられていて今後はAやBは建たずにCだけが建つ。

高齢者専用賃貸住宅(高専賃):バリアフリーになっている高齢者向けの賃貸住宅のこと。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):一般型と介護型がある。プライバシーを保ったまま必要に応じてサービスを受けられる。

認知症高齢者グループホーム:認知症の診断を受けている高齢者が少人数で介護を受けながら生活する施設。

特別養護老人ホーム:介護が必要な高齢者が入居して食事、入浴、排せつなどのサービスを受けられる施設。

老人保健施設:要介護の高齢者が在宅に戻ることを目指してリハビリなどのサービスを受けられる施設。

養護老人ホーム:経済的に困っている高齢者をサポートする施設。基本は介護のサポートはない。

おわりに

在宅の点数を算定する際は入居している施設の種類と介護保険の有無を確認しましょう。

介護保険をもっているのに確認漏れてしまって居宅ではなく在宅の点数を算定するとレセプトの返戻がきます。その場合は再請求すれば大丈夫です。

ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました