服用薬剤調整支援料とは 〜服用薬剤調整支援料をマスターしよう!〜(令和5年版)

新人薬剤師のお役立ち

はじめに

存在はなんとなく知っているが算定方法がよくわからない点数の代表がこちらの服用薬剤調整支援料だと思います。

半分ぐらいの方は「たくさん薬服用している患者さんの減薬をDrに申し入れて、薬を減らせれば算定できるって感じかな?処方提案みたいな感じで難しそうだな。やめておこう」というイメージかもしれません。じつはこれは半分正解で半分不正解です

こちらの記事を読んでいただければ服用薬剤調整支援料マスターになれるはずです。

余談ですが、服用薬剤調整支援料を1回でも算定できれば、その日から1年間は全患者を対象として条件を満たした人全員から調剤管理加算という点数も算定できるようになるので2度おいしいです。

そして同僚から「こいつデキる!」と思ってもらいましょう。

点数の勉強におすすめの本は「調剤報酬実務必携」です。ネットで500円程度で購入できます。

服用薬剤調整支援料の種類

服用薬剤調整支援料には

  • 服用薬剤調整支援料1
  • 服用薬剤調整支援料2

の2種類があります。

かんたんな違いはこんな感じです。

服用薬剤調整支援料1服用薬剤調整支援料2
回数の縛り1か月に1回まで3か月に1回まで
点数125点90点※1
算定難易度むずかしいやさしい
※1:過去1年に1回以上、服用薬剤調整支援料1に該当する実績があれば110点算定できる。(1年とは前年の3月1日から当年2月末まで)

服用薬剤調整支援料1、2ともに文書にてDrに情報提供する必要があります。

つぎは服用薬剤調整支援料1と2の違いの詳細についてです。

服用薬剤調整支援料1について

服用薬剤調整支援料1は4週間以上継続使用している内服薬(頓用薬、浸煎薬、湯薬は除く)が6種類以上ある患者さんの薬について薬剤師が文書を用いてDrに減薬の提案をし、内服薬が2種類減った状態が4週間以上続いた場合に算定できます。

Drに減薬提案して定期使用中の薬を2種類減らす必要があるので難易度は高いです。

服用薬剤調整支援料2について

服用薬剤調整支援料は前提として複数の医療機関から合計6種類以上の薬が処方されている患者さんであることが必要です。使用中の薬を一元管理し、減薬の為の提案をDrに文書で提案した場合に算定することができます。

つまり

  1. 患者さんの使用している薬をすべて把握する。
  2. 重複投薬等の解消のための提案書を作成する
  3. 提案書を医師に送付

この流れで算定できます。

ここが重要です!

「実際に薬が減らなくても提案により算定できる」ので服用薬剤調整支援料1にくらべると服用薬剤調整支援料2はだいぶ算定しやすいです。

注意点

服用薬剤調整支援料2を算定したあとでは、減薬提案した薬が2種類以上減らされてその状態が4週間以上経過した場合でも服用薬剤調整支援料1は算定することができません。

つまり確定でとれる服用薬剤調整支援料2(90点)を算定するか、減薬されることを期待して服用薬剤調整支援料2を算定せずにいて条件みたした時に服用薬剤調整支援料1(125点)を算定するかの2択になるわけです。

私はいつも確定でとれる服用薬剤調整支援料2(90点)の方を選択しています。

算定のタイミングは次回来局時が望ましいようです。

算定時はレセプトの摘要欄に提案を行った医療機関名服用薬剤調整支援料2を記載しましょう。

文書での提案はどうする?

文書で提案する際の報告書は「患者の重複投薬等に係る報告書(別紙様式3)」というものが厚生労働省のホームページにあるのでこちらを使用しましょう。

記載する内容

  • 受診中の医療機関の情報
  • 服用薬の情報
  • 重複投薬等の情報
  • 副作用のおそれのある症状と関連する薬剤の情報
  • その他(患者や患者家族から得られた情報など)

この報告書の写しを薬剤服用歴の記録に添付する等の方法で保存しておくことという縛りがあります。

私は処方箋、調剤録と一緒に保管してあります。

どんな薬剤で算定しやすい?

お薬手帳を見ていると併用禁忌や併用注意ではないので同効薬で継続使用になっている消化器系の薬剤が結構見受けられます。

私はその薬剤について重複投薬の報告書を作成して提案することが多いです。

おわりに

どうでしたか?意外と算定しやすいなと思っていただけたでしょうか。

加算をたくさんとって自分の評価を上げて年収も上げていきましょう。

他にも意外ととりやすい加算をまとめた記事「意外ととりやすいぞ!薬局の加算(令和4年版)」もよかったらチェックお願いします。

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