意外ととりやすいぞ!薬局の加算(令和5年版)

新人薬剤師のお役立ち

はじめに

大手の調剤薬局で働くとき1か月あたりにどれだけ技術料を上げたか、つまりどれだけ加算をとったかということが会社からの自分の評価につながります。

小規模の薬局であっても加算をたくさんとって経営者にアピールすれば昇給につながります。

この記事では難しそうだがコツをつかめば意外と算定しやすい加算についてお伝えします。

詳細を書くととても長くなってしまうので、ざっくりと説明させていただきます。

説明が長くなってしまう加算に関してはそれぞれ別の記事でご紹介させていただきますので気になるかたはチェックしてみてください。

【加算の詳細の記事へのリンク】

「服用薬剤調整支援料をマスターしよう!」

「服薬情報提供料をマスターしよう!」

「吸入薬指導加算をマスターしよう!」

意外と算定しやすい加算5つ!

  1. 服用薬剤調整支援料2:90点(3か月に1回まで)
  2. 服薬情報提供料2:20点(1か月に1回まで)
  3. 吸入薬指導加算:30点(3か月に1回まで)
  4. 重複投薬・相互作用等防止加算の残薬に係るもの:30点
  5. 外来服薬支援料2:34~240点

以上の5つが算定しやすく月の技術料を効果的に上げやすいです。

1.服用薬剤調整支援料2について

服用薬剤調整支援料には1と2があります。

1は算定のハードルが結構高いので今回は算定しやすい2について説明させていただきます。

服用薬剤調整支援料2の加算は、減らせそうな薬が合った場合にDrに提案することによって算定できます。(1の算定は実際に2種類以上減らす必要があります)

つまり実際に薬を減らせなくても提案によって算定できるのでとりやすいのです。

注意点

  • Drへの報告は文書で行う必要がある
  • 複数の医療機関からの薬を合計6種類以上使用している必要がある

こんな感じです。

1と2の違いや、例、それぞれの算定のしかたや注意点などは別記事の「服用薬剤調整支援料をマスターしよう!」に記載しますので気になる方はチェックお願いします。

2.服薬情報提供料2について

服薬情報提供料には1と2と3があります。

1と3は少し算定しにくいので算定しやすい2について説明させていただきます。

服薬情報提供料2は患者もしくは患者の家族からの求めがあった場合や薬剤師が必要と判断して患者や患者の家族、医療機関に情報提供をしたときに算定できます。

つまり患者から電話問い合わせがあった際に問題解決のための情報提供ができれば算定できます。

また、コンプライアンス不良等の情報をDrに文書で報告した際にも算定できます。

注意点

  • あらかじめ情報提供した際には情報提供料がかかる旨を伝えておく必要がある。
  • 情報提供した内容を薬歴に記載し、次回来局時に情報提供した件のフォローを記載する。

ネックとなるのは情報提供料がかかる旨を伝えておくというところだと思います。そこのスムーズなクリアのしかたや服薬情報提供料1、2、3の違い、算定例、注意点などは別記事の「服薬情報提供料をマスターしよう!」に記載しますので気になる方はチェックお願いします。

3.吸入薬指導加算について

吸入薬が処方された患者さんに吸入器の正しい使い方をしっかり説明すれば算定できます。

注意点

  • 喘息、COPDの患者さんへの吸入薬の説明の時のみ算定可(風邪等は不可
  • 患者、家族もしくは処方医からの求めがあった場合のみ算定可(本人の同意も必要)
  • 文書および練習用機材を用いて説明する必要がある
  • 処方元に説明した内容を文書で報告する必要がある

ネックとなるのが求めがあった場合文書で報告の部分かと思います。

解決法

求めがあった場合の解決法は吸入手技があやしいもしくはアドヒアランス不良の患者さんがいた際にDrにその旨を伝えて疑義紹介の形で備考欄に「処方医からの吸入指導の指示確認」の一文を入れさせてもらえればクリアです。

文書で報告の問題はお薬手帳に実施した内容を記載することにより文書報告したことにできるので、お薬手帳に説明した内容を記載したシールを貼ればクリアです。

もう少し詳しく記載リンクは「吸入薬指導加算をマスターしよう!」です。

4.重複投薬・相互作用等防止加算の残薬に係るものについて

こちらの点数は残薬調整した際にとれる加算なので、よくやっている方も多いと思います。

算定のコツとしてはDo処方継続に方にこちら側から「お薬余ってきていませんか?余ってきているようであれば日数減らしてお会計さげられますよー。と言ってみます。

体感的には10%ぐらいの患者さんが「そうなの?じゃあ、これ少し余ってきているから10日ぐらいへらして。」と言ってくれます。

2か月ぐらい続けていると、こちらから何も言わなくても患者さん側から残薬調整希望と言ってくるようになるので安定して加算をとることができるようになります。

注意点

3日分以下のような細かい残薬調整をやりまくると処方医に嫌がられるので、残薬が1週間以上とかある場合にのみ行ったほうがいいと思います。

5.外来服薬支援料2について

こちらの点数は以前の一包化加算のことです。

外来服薬支援料2の名前は忘れていても算定している方は多いと思います。

薬の数が多い方や残薬調整が多い方などに一包化の見本を作っておいてこちらから勧めてみましょう

勧めかたとしては一包化見本を見せながら「よろしければ1回に飲む分ごとにこんな感じでパッキングできるので作ってきていいですか?1週間ごとに100円弱かかってしまうのですが。」と言ってみる。

半分以上の方が今回もしくは次回からの一包化を希望するので、こちらも技術料を安定して上げることができます。

注意点

  • 外来服薬支援料2を算定するにはDrからの一包化指示が必要。
  • 一包化するべき正当な理由が必要。(薬が多くてめんどくさいからは不可

解決法

医師の指示の問題は処方医に問い合わせにて「薬の管理が困難なようなので一包化で対応させていただいてもよろしいでしょうか?」→「いいよ。」の流れで処方箋の備考欄に「一包化指示確認済」と記載すれば第一段階クリア。

正当な理由の問題は薬歴のあたま書き等に

  • 「高齢により薬の管理が困難なため一包化」
  • 「精神状態不安定なことにより薬の管理が困難のため一包化」
  • 「飲み間違いが多く治療効果を上げるため一包化」
  • 「コンプライアンス不良のため治療の効果がうすい、コンプライアンス向上させるため一包化」

等を記載しておけば大丈夫です。

おわり

実際にやってみると思ったよりも簡単に算定できて驚くと思います。

点数や算定条件に詳しくなると薬局の同僚から「こいつデキるタイプのやつだ!」という評価になります。

点数に詳しくなりたい方は調剤報酬実務必携という本がおすすめです!アマゾンや楽天で500円程度で購入できます。

加算をたくさんとって会社からの評価を高めて年収を上げていきましょう!

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